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医療連携
医療連携とは
国では、医療の機能分化を推進しています。具体的には各疾患別に専門医療機関と、またその専門医療機関と手をつなぐ医療機関とを分けてそれぞれが得意とする医療を行うようにしています。この手をつなぐシステムを医療連携と表現しています。その目的は、疾患別に医療が平準化できる部分において、質の良い医療がより円滑に受けられるようにすることです。
病気の時期においては医療のみならず、介護の必要性を認める場面もあります。国では、介護を含めた広い意味での連携についても配慮をするように指導があり、可能な限り早期に在宅に復帰するようにという留意点を上げています。そのためには、専門医療機関や連携する医療機関が、円滑に連携し必要な情報を共有出来るパスが必要になってきました。
- 退院支援シート1 PDF(PDF形式、データサイズ144KB)
- 退院支援シート2 PDF(PDF形式、データサイズ164KB)
- 退院支援カンファレンスシート・退院前カンファレンスシート PDF(PDF形式、データサイズ168KB)
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脳卒中
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)に対して、板橋区内での急性期、回復期、維持期、すなわち急性期病院、回復期リハビリテーション病院、維持期施設(診療所、在宅;居宅・療養型保健施設・老人保健施設・特別養護老人ホーム等、通所リハビリテーション)にいたるまで、切れ目のない医療・介護を提供できる体制の構築「脳卒中地域連携パス」と脳卒中の早期気づきと脳卒中発症予防の啓発等を目的に、「板橋区脳卒中懇話会」を創設しました。
板橋区内の大学病院、基幹病院、その他主要病院、診療所、行政、介護職等が参加し、脳卒中患者の一貫した継続的治療・ケアを行うために、「脳卒中地域連携パス」の運用を始めています。
「脳卒中地域連携パス」に連動する「脳卒中在宅療養ノート」で、脳卒中患者の再発予防や、専門医とかかりつけ医の双方向の連携が可能になります。
- 脳卒中地域連携パス医療機関用 PDF(PDF形式、データサイズ304KB)
- 日常生活機能評価表 (医療機関用の裏) PDF(PDF形式、データサイズ72KB)
- 脳卒中地域連携パス患者様説明用 PDF(PDF形式、データサイズ196KB)
- ADL(患者用の裏) PDF(PDF形式、データサイズ112KB)
- パス記入早見表 PDF(PDF形式、データサイズ52KB)
- 脳卒中在宅療養ノート (裏表) PDF(PDF形式、データサイズ504KB)
- 脳卒中在宅療養ノート (説明書) PDF(PDF形式、データサイズ176KB)
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板橋区脳卒中懇話会
URL https://www.itb.tokyo.med.or.jp/konwakai/
糖尿病
糖尿病も脳卒中と同じく、質の高い医療を受けられるように、医療機能の分化・連携の推進が求められています。しかし、脳卒中と異なり糖尿病は病期が進行してから自覚症状が出てくるので、病初期の受診がなされないままに経過し、気がついた時には病気が進行してしまっていることがあります。また、健診で発見や指導がなされても、治療継続がなされないこともあります。
そのため糖尿病の場合は、専門病院とかかりつけ医が手をつなぐ双方向の連携が必要です。
糖尿病療養は連携などにより治療を中断せず、色々な合併症(失明、足の切断、腎不全)をきたさないようにすることが重要なのです。
板橋区医師会では専門病院・行政とともに板橋区糖尿病対策推進会議を立ち上げました。
本会議ではかかりつけ医へ糖尿病連携医認定研修会の実施、専門病院、参加病院、糖尿病連携医、連携眼科医の機能表の作成などの準備を行いました。
これらのネットワークにより今年度6月より糖尿病地域連携パスポートが運用され、糖尿病の患者さんがかかりつけ医、眼科医と専門医による連携した診療を受けやすくなっています。
- 糖尿病連携パスポート(PDF形式、データサイズ1.2MB)
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乳がん
平成16年に「がん対策基本法」が制定し、がん予防及び早期発見の推進、がん医療の均てん化の促進等が盛り込まれ、平成19年に「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律」が試行されましたが、乳がんを取り巻く現状は十分な体制とは言えません。乳がん検診率が低いこと、乳がんの医療情報が乏しいこと、専門医療機関との医療連携が構築されていないことを受けて、平成18年12月に板橋区医師会では「乳がんを考える会」を設立いたしました。乳がんを対象とした予防と早期発見のための啓発活動を行い、がん検診受診率を上げ、さらに検診精度を高め、かかりつけ医への乳がん診療向上を目的に乳がん検診医研修会を実施しています。また、乳がん専門医療機関、福祉サービスも含めた治療後の連携に至る地域医療連携パスの構築がされてきました。
近日中に運用を開始予定しています。
- 板橋区 私のブレストケア手帳 PDF(PDF形式、データサイズ3MB)
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東京都におけるがん対策
東京都医療連携手帳 (がん地域連携クリティカルパス)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/iryo_hoken/gantaisaku/critical.path/index.html
慢性腎臓病
慢性腎臓病は治療もさることながら疾患の概念が重要です。その疾患概念は、慢性腎臓病の陰に慢性閉塞性動脈疾患が隠れており、虚血性心臓病(心筋梗塞)、脳卒中(脳梗塞)の併発が起こり、生活の質を悪化させることにあります。勿論、病期別に治療は考える必要があり、現状の維持方法・生活様式について専門医療機関に受診勧奨し、併発症発症予防や末期腎不全へ進行抑制を行うことが重要になっています。そのためには早期発見、診断と医療介入が必要です。しかし、自覚症状に乏しい初期慢性腎臓病は病院受診の重要性を感じ取ることが困難であり、かかりつけ医がタイミングよく腎機能低下時に、専門医療機関に紹介連携をとることが重要です。しかし、この判断は困難なことがあり、腎機能低下レベルの線引きをし、専門医療機関と連携をとるタイミングが困難であることも事実です。
今後、慢性腎臓病に関するかかりつけ医研修会の開催と、腎臓専門医との連携パスの構築が重要であり、慢性腎臓病の早期発見のためのスクリーニングや病期進行時等で在宅療養や行政との連携も欠かせません。そして、板橋区医師会では平成20年7月に「板橋区の慢性腎臓病を考える会」を立ち上げ、専門病院、行政とともに協議を重ね地域医療連携パス運用を目指しています。
大腿骨頸部骨折
わが国では、1000万人以上の方が骨粗鬆症といわれていますが、その約3割の方しか治療を受けていません。骨粗鬆症に起因して大腿骨頚部骨折が年間10万件以上発生しています。しかも高齢者が増加するに従って毎年発生数が増加しています。大腿骨頚部骨折は、要介護や寝たきりの主な要因になり、大きな社会問題となっています。大腿骨頚部骨折はほとんどに手術治療が行われますが、自立歩行に向けた後療法が重要です。急性期から回復期、維持期へとリハビリテーションの継続、再骨折予防に向けた骨粗鬆症の治療や転倒予防対策、障害が残った場合の介護福祉との連携など、切れ目のない連携が切望されます。
板橋区医師会では、区内の関係医療機関や介護施設間の連携を充実させるため、大腿骨頚部骨折懇話会を立ち上げ、地域医療連携パスを運用することにしました。
今後は、連携参加施設間の情報交換や区民に対して大腿骨頚部骨折の起因となる骨粗鬆症の予防や治療の啓発を行い、区内の大腿骨頚部骨折治療が最良のものになること、また骨折発生数が減じることを目標に活動していきます。
- 急性期連携計画表(患者用)(PDF形式、データサイズ588KB)
- 回復期連携計画表(患者用)(PDF形式、データサイズ408KB)
- リハビリテーション連携計画表(PDF形式、データサイズ164KB)
- 大腿骨頚部骨折 板橋地域連携パス(急性期)(PDF形式、データサイズ200KB)
- 大腿骨頚部骨折 板橋地域連携パス(回復期)(PDF形式、データサイズ188KB)
- 大腿骨頚部骨折 板橋地域連携パス(維持期)(PDF形式、データサイズ120KB)
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循環器疾患 (虚血性心疾患)
心臓の筋肉に栄養を送り続けている冠動脈が突然詰まったたり、極端に狭くなったりすると心筋梗塞や狭心症などの病気を引き起こします。これらの病気は「虚血性心疾患」とよばれ、年間で数万人の方が亡くなる重大な病気です。虚血性心疾患の発症予防(一次予防)・再発予防(二次予防)にはいずれも高血圧や脂質異常、糖尿病などの疾病の治療はもとより、禁煙や運動など生活習慣全般にわたる長期の管理が重要であり、「専門医」と「かかりつけ医」がそれぞれの機能に応じた医療を提供し効率的な地域医療連携を図ることが求められています。
板橋区医師会では平成25年度より関係医療機関のご協力をもとに循環器疾患連携手帳を発行いたしました。この手帳は、患者さんと「かかりつけ医」・「専門医」とそれぞれの診療情報や治療計画を共有することを目的に連携手帳の運用を開始いたしました。
今後、最新の治療などの情報を広く発信し、地域の住民の虚血性心疾患の予防のみならず、高血圧や糖尿病など生活習慣病の予防や治療の継続につながるよう活動を進めてまいります。
- 循環器疾患手帳(PDF形式、データサイズ3.4MB)
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膠原病・リウマチ性疾患
関節リウマチというのは膠原病の一種で、全身のいろいろな関節がおかされ、変形してくる病気です。始めのうちは手や指の関節の軽いこわばりや痛みだけですので、たいした病気とは思わないかもしれません。でも、適切な治療を受けないと将来寝たきりになったり、手術や介護が必要になったりすることがある重大な病気なのです。
リウマチの患者さんのほとんどは、はじめからリウマチ専門の病院やリウマチ科にかかるわけではありません。関節の痛みですから行きつけの整形外科を受診したり、かかりつけの内科の先生に相談するのではないでしょうか。もし関節が痛くて近くのクリニックにかかり、そこの先生がリウマチ専門でなかったら、あなたは心配になるかもしれませんね?
そこで板橋区医師会では膠原病・リウマチ性疾患連携の会を作り、かかりつけの内科の医師や整形外科の医師と、大学病院などのリウマチ専門医との密接な関係作りを進めています。そしてどちらのクリニックでも適切な検査や治療を受けられ、必要ならすぐにリウマチ専門の医師に紹介してもらえるようなネットワークを作り、皆さんが安心してお近くのかかりつけ医を受診できるようにと考えています。また専門医からは、病気の落ちついた患者さんを逆にかかりつけ医に紹介し、自宅近くのクリニックで専門医と同じ治療を受けられるようにする連携のお手伝いも行っています。
まずはお近くのクリニックで相談してみてください。